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回顧と展望(2020.08.17)

5試合を行なって3勝2敗。

勝ち越してはいるけれど、中日への苦手意識が払拭できず終わったため順調とは言えない週だった。

 

菅野、メルセデス、戸郷、田口、畠と先発し、全体的に試合を壊さずよく投げていたと思う。2敗の要因はヤリエルと大野を打てなかった打線にあるので、今週もこの調子で投げてくれればひとまず安泰。けれど6連戦に戻り先発が1枚足りないため、どうやって穴埋めをするのか気になっている。

火曜日は菅野が中5日で投げる事が発表されたので、水曜日以降でどう対応するのか。2軍に目を向けると、この枠の候補筆頭だった桜井が大学生相手に5失点してしまう体たらく。今村は落としたばかり。野上は金曜日に投げたばかり。サンチェスは復帰延期。高橋優貴は3軍調整中。ディプランは行方不明。まともに埋めるとしたら消去法でルーキーの太田しか思い当たらない。けどここまで情報が何も出てきていないので、ルーキーが投げるという雰囲気でも無さそう。そうなるとまたショートスターターをやるのだろうか。

 

そう勘案していたら、報知から「ハッスルダンスローテ」なる全先発中5日プランが発表される。

考えないようにしていたけど、やっぱり強攻策だいくのね。今週良くても後々響いてきそうな気がする。無理強いして先発コケたらシワ寄せが好調なリリーフ陣にも及ぶので、期待より心配の方が遥かに多い。大丈夫だろうか?

 

心配事といえばもう一つ、パーラの離脱である。亀井と同様脚が悪いらしく、途中交代での運用をしていたが、日曜日にとうとう抹消。脚といっも色々な部位があるし、膝とかだったら長期離脱になりそうで不安。

 

ライトの代えがいればさして心配しなくても良いのだけれど、8月10日に陽(と重信)を抹消したたため、ライトの実績のある外野手が不足している。中日戦で石川が起用されたけれど既報の通りで、ライトはやはり守備に安定感のある選手を置いておきたい。

 

代わりに加藤脩平が上げられたが、それならすでに在籍している松原の方が信頼を置ける。言っちゃ悪いが数合わせだろう。このタイミングで立岡が上がってこないのは、まだ体調が完全ではないという事だろうか。

 

2軍の方ではモタが3軍から昇格するという動きがあった。オープン戦ではあんなに話題をかっさらってたのに、支配下登録されてからはカラッきし。阿部監督曰く、ハングリー精神を叩き直すため3軍に落としていたらしい。それがこの機にワンステップ登れたので、猛アピールをすれば1軍デビューがあるかも。右の外野手不足は問題としてあって、パーラ離脱で枠も余裕ができた。

 

今年の外国人枠はクセがあって、一度投手で4人埋めてしまうと、以降は投手3野手2という登録の仕方ができなくなる。現在1軍にはウィーラー、デラロサ、メルセデス、ビエイラの4人が登録中。ここに復帰が待たれるサンチェスが加わると投手4人で制約が発生してしまう。なのでそのタイミングでビエイラを落とすと思うけど、現状と同じく無駄に枠が1つ余ってしまうので、とりあえず野手のモタ入れとくかという流れはあり得る。

 

あとは新らしい外国人の外野手を取ってくる事も考えられる。ただ田中豊樹の支配下登録で枠が残り1つ。簡単に取るなら国内トレードなのだろうけど、パッと思い浮かぶのはオリックスのモヤかなぁ。ウレーニャ支配下という手もあるけど、多分9月末まで待つんだと思うし。

 

そんなこんなで今週まだまだ何か動きがありそうな予感。

 

※多忙につき今週は「火消しポイント」の記事はお休みします。

 

 

以上。

2週連続大野に完投負け

巨人1-4中日(東京ドーム)2020.08.16

 

先週の再放送のような試合内容で敗戦。中日先発の大野は中8日で元気いっぱい絶好調な投球で、丸に許したホームランのみの1失点完投。こちらの先発畠も4回までは大野と競り合うぐらい良いピッチングだったけれど、5回に連打で失点しまい負け投手に。2週間後にまた大野を相手にしなければならないと思うと億劫だ。

 

豪速球主体にチェンジアップのようなツーシーム、時折フォークとスライダーを織り交ぜて、大野は巨人打線を2安打に封じ込めた。

前回は5安打して北村のホームラン1本のみ、今回は2安打で丸のホームラン1本のみと、攻略どころか悪化している。何の対策もなかったのだろうか。

右ばかりの打線というのも、大野にペースを掴ませて良くなかったのかもしれない。今回の打線でいうとファーストに大城を置いてライトを松原にすればバランスが良くなっただろう。とにかく取りうるあらゆる策を講じないと次回の大野攻略は難しいと思う。

 

大野からヒットが奪えないためか、5回表の連打での失点とその内容が槍玉に上がっている。

巨人の畠がそれまでホームラン1本のみの1安打ピッチングで、ランナーを出していない好投を続けていた。

しかしこの回の先頭高橋周平にライト前へ運ばれると、阿部、京田、木下と狙ったかのように全員ライトへ連打を放たれ3失点を喫する。この中で物議を醸しているのが、阿部のライト前ヒットでのプレー。

 

この試合ライトでスタメン起用された石川が捕球すると、高橋周平が3塁を狙っているのに気づきサードへダイレクト返球。けれども間に合わず、さらにこの間にバッターランナーの阿部が2塁に進塁し、無死2・3塁のピンチを招いてしまう。巨人サイドは1点もやらせないために内野前進守備をするも、京田が放った通常ならファーストゴロかもしれない当たりが、ファースト中島の横を抜けていってライト線への2点タイムリーツーベースとなった。

 

もし石川がカットマンまでの返球に留め、阿部が2塁に進まずに無死1・3塁になったとする。1塁ランナーをケアするため中島はファーストベースに着いて前進守備ではなくなり、京田のゴロを捕球できていたかもしれない。強敵大野相手の緊迫した投手戦だっただけに、こうした些細なミスから傷口を拡げて失点してしまったのは悔やまれる。

 

畠もこの回からボールが真ん中に集まりだしていたので、ランナーを出すと制球が乱れる弱点があるのかもしれない。けど失点後も四球を出さずに6回を投げ抜けたのはかなり頼もしかった。是非次回の広島戦で今季初勝利を上げてほしい。

 

中日戦を1勝2敗と負け越してしまった。先発ピッチャーが揃ってきたのと、アルモンテと高橋周平の復帰で打線に穴が無くなりつつあるのが脅威だ。平田も戻ってきたらさらに強力になるので、中日は今後セ・リーグの台風の目になるかもしれない。

 

 

以上。

好機が転機

巨人4-7中日(東京ドーム)2020.08.15

 

前回クセ球に手を焼いてロクに打てなかったヤリエルロドリゲスが中日の先発。今回も手こずってしまい、中5日の相手に1点を奪うのがやっと。一方巨人サイドは5回以降ビハインドリリーフで綱渡りリレーを行い、回跨ぎした宮國が8回に盛大に捉まって試合が壊れた。打線がヤリエル降板後の中日勝ちパターン投手陣から点を奪うも、宮國炎上が響いて及ばず敗戦となった。

 

巨人の先発は田口で、全体的に調子は悪くなかったように思えた。初回の失点は不運な当たりによる出塁からのもの。4回のツーランは打ったビシエドが凄かったように思える。悔やむべきはビシエドの前の福田にストレートの四球を与えて出塁させてしまった事。初回のタイムリーは福田が放ったもので、巨人キラーとして名高いので意識しすぎたのかもしれない。

 

そのため田口が4回で降板する事になるのは出足からすると予想外だった。それは田口の出来以上に、相手の先発ヤリエルを意識せざるを得ない状況だったからだろう。

ヤリエルのストレートは、テレビからも分かるぐらい落ちたり曲がったり、時には変化しなかったりと、激しいクセ球だった。そのストレートを軸に縦横の鋭く曲がるスライダーを組み合わせたピッチングスタイル。けれど前回のノーノーペースとは違って、散発ながらヒットも出て毎回ランナーを出せてはいたので、中々点に繋がらない歯がゆい展開が続いていた。

 

この試合最大の好機と転機となったのが4回裏だった。

先頭の岡本が死球で出塁。続く丸も四球を選んで無死1・2塁のチャンスが舞い込んでくる。打席には好調の6番中島。ヤリエルの5球目の低めの直球を逆方向に弾き返し、打球がライトフェンスを直撃する。よしとりあえず1点、と思ったら、2塁ランナーの岡本が本塁生還叶わず3塁ストップで無死満塁となる。打球が低かったため、恐らく岡本はライトのアルモンテが捕球すると踏んで3塁へタッチアップできる位置で打球の行方を見ていたのだろう。それがフェンスに当たって丁度アルモンテの前に返ってきて、ノータイムで内野へ返球されたため、岡本は3塁止まりになったのだと思われる。

 

前に飛ばせば得点となる状況で、7番大城は何もならない空振り三振で一死満塁。続く尚輝は前進守備のおかげでポテンヒットが生まれて何とか1点を取り、尚も一死満塁の状況でピッチャー田口の打順を迎える。

前述の通り田口は悪くない出来だったし、球数もまだ60球。6回までは投げきれそうな余力だったので、打席に立たせて粘らせるだけ粘らせて結果三振とかで良いのかなと思っていた。けれどベンチは勝負を選択し、田口に代打田中俊太を送った。初見でヤリエルのクセ球に対応出来るのかと心配していたら、やはり前に飛ばす事ができず最後は縦スライダーで空振り三振。次の坂本は初球を捉えるもののライト正面のライナーでスリーアウトとなった。

 

勝負をかけて1点しか取れなかったため、3-1とビハインドのまま5回表に投手交代を強いられる。

ここから起用されたのは田中豊樹が1.2イニング、大江が火消しで0.1イニング、宮國が2イニング、鍵谷が1イニングだった。この中で宮國が2イニング目に捕まってしまい炎上、4失点で7-1と絶望的なスコアになる。田口が続投していれば豊樹も宮國もロングリリーフさせる必要はなかっただろうし、もっと余裕のある投手リレーになったはずだ。それだけに4回裏の賭けの代償は大きかったと思う。

もちろん炎上した宮國に非はあると思うけど、ランナーが溜まった時点で交代させなかったベンチの対応にも疑問は残る。デラロサが再登録後1度も投げていなかったので、9回に勝ってても負けてても調整でデラロサを登板させるとしておけば、8回に鍵谷を火消しで投入する事もできたはず。そうできなかった理由が何かあるのだろうか。

 

終盤に打線が中日の勝ちパターンから点を奪って追い上げられたのは良かった。それだけに継投失敗が悔やまれる。

この試合を通じてヤリエルがかなりの難敵であると認識されたと思う。再来週また再戦する事になるだろうから、3度目の正直で今度は打ち崩して主導権を握る試合をして欲しい。

 

 

以上。

リベンジで完勝

巨人6-1中日(東京ドーム)2020.08.14

 

前日に続き活躍した中島、ようやく仕事した3番ウィーラー、戸郷から盤石のリリーフへリレーして危なげない勝利で苦手中日との初戦を征した。

 

中日の先発松葉と戸郷は7月22日の試合で顔を合わせており、その時は戸郷が4回途中3失点で降板。一方の松葉はのらりくらりと6回まで投げきり無失点と良いようにやられてしまい完敗だった。

 

松葉は多彩な球種で絞らせないスタイルだったので、ツボを押さえられる前に点を取っておきたいところ。

その願いは初回に叶い、坂パラ連打で無死1・3塁の先制チャンスを作り、3番ウィーラーの内野安打であっさり先制点をゲット。幸先の良いスタートを切った。

 

戸郷の方は、前回長打を打たれた大島、京田の1・2番を抑え、良い形で立ち上がることに成功する。だが、新たな敵が戸郷の前に立ちはだかり、5番の高橋周平にヒット2本を打たれてしまう。彼以外は5回までパーフェクトに抑えるピッチングだっただけに、高橋周平だけが強敵として浮きだってしまった。前回の中日戦では打線にいなかったので、他の打者と勝手が違ったようだ。

 

しかし先制してもらった1点は守り、さらに3回にはウィーラーのツーランが飛び出して0-3とリードが広がる。ウィーラーは3打点の大活躍だ。3点のリードと戸郷のピッチングで5回まで主導権は巨人が握っていた。

 

6回の中日の攻撃は1番大島から始まる好打順。戸郷はまだ球数70球台だったのでどこまで投げられるか楽しみだった。

大島をファーストゴロに打ち取りワンアウトを取るも、続く京田にライト前へ運ばれ出塁を許してしまう。次の福田は三振に仕留めて二死1塁。ビシエドも抑えてこの回を切り抜けたいところだったけど、不運にも打ち取った当たりがライト前へポトリ。ツーアウトだった事もあり京田が3塁まで到達し、二死1・3塁のピンチを背負い、高橋周平を迎えることになった。

すでに2安打されている相手だったけれど、3点差でツーアウト、ランナー一人出せる余裕もあったので3度目の正直で勝負させても良かったとも思う。けれどベンチは戸郷を降板させ大江をマウンドに送り込み安全策をとった。この采配は成功して大江は高橋周平をセカンドゴロに打ち取って火消しに成功。ただできれば戸郷に自分でこの回を切り抜けて欲しかった。この試合を落としたくないベンチの思いがあったのだろうか。

 

6回裏、中日3番手のゴンサレスから先頭のウィーラーがヒットで出塁。岡本凡退するも5番の丸がフェンス直撃2塁打で一死2・3塁とチャンス拡大。ここで前日から当たっている6番中島が打席に。

中島は4球目の真ん中ストレート(高速チェンジアップ?)を力感無く振り抜いて捉える。そのスイングの感じからセンター犠牲フライで1点追加かなと思っていたら、打球が予想外に飛んでいて左中間の深いところにスタンドイン。無駄の無いスイングで熟練したベテランの味を見せつけるスリーランホームランで0-6。この追加点を見込んでいれば戸郷降板も無かったかもしれない、というのは都合が良すぎる考えだろうか。

 

7回からはリリーフリレー。大竹が7回を三者凡退に抑え、8回の鍵谷は2本の連打でピンチを招いて犠牲フライで1失点するも許容範囲内。9回はデラロサが調整で出るかなと思ったらビエイラが登場。水曜日に登板した際はスピードガンコンテストよろしく中々の劇場展開を見せてくれて、悪い意味で澤村不在を感じさせなかった。この日は比較的丁寧に投げてスピードは控えめ。それでも150km台後半をマークする豪速球をゾーンに散らばせて打者3人を凡退に抑えてゲームセット。こういうので良いんだよ。

 

戸郷の力投をウィーラーと中島がアシスト。終始主導権を離さず3連勝を成し遂げた。戸郷は2週間後にまた中日に投げるだろうから、今度は髙橋周平対策をしっかり準備してほしい。

 

昨日に引き続き活躍した野手がベテラン勢なので、若手の躍動も見たいところ。それでいうと、ファームから上がってくる野手が固定化されているので、そろそろ新しい名前を見てみたい。長期的に見ると野手の底上げは課題になってくると思うので、2軍の打者育成にも期待したい。

 

 

以上。

我慢が生んだサヨナラ

巨人4x-3ヤクルト(東京ドーム)2020.08.13

 

メルセデス粘投、久々スタメン中島猛打賞、ここぞの代打亀井でサヨナラ。序盤は負けが濃厚だった試合をひっくり返して連勝で2位に4ゲーム差。原采配大的中。

 

先発のメルセデスは初回に長打3本打たれて3失点する出だし。今日もダメセデスな日かなと思っていた。

3回の時点で被安打6本だったので、いつもなら第1打席で代打を送って4回から宮國のパターンでもおかしくなかった。けど四球は1つだけで、打たれた長打もパラウィラの外野守備がマズかった部分もあるし、先週の増田登板の件と同じ流れになりそうなのもあってか打席に立たせて続投。4回は得点圏にランナーを進められるも坂口、山田を打ち取って無失点で切り抜けた。

 

メルセデスの粘投に応えるかのようにその裏、丸と中島の連続本塁打が飛び出して3-2と1点差に詰め寄る。

ヤクルト先発の高梨は、前回登板の時は早打ち作戦で3回にKOできたけど、今回はその反省からかボール球や変化球から入る慎重さが見られ、巨人打線が中々狙いを絞れずにいたように思えた。そんな中で丸と中島は第1打席からボールを捉えていて、相性の良さがあるのかもしれない。2週間後にもヤクルトと試合があり、高梨は今のところローテを守っているので再度当たるだろう。その時は丸はともかく中島をまたスタメン起用すると良いかもしれない。

 

1点差となり試合が分からなくなった5回、メルセデスは村上に長打を打たれてまたも得点圏にランナーを背負う。一死2塁の場面で5番西浦には捉えられるもサードライナーでツーアウト。

ここでベンチが動いて6番エスコバーを申告敬遠して高卒2年目の濱田と勝負を選択。マウンドに宮本コーチが向かって何やらメルセデスと言葉を交わしていた。球数が100球近くなっていたので状態確認もあったのだろうけど、恐らく申告敬遠の意図を伝えたんじゃないかと思う。エスコバーは対巨人の打率が1割台だったので、ツーアウトでわざわざ敬遠するまでもないと思うけど、強いて考えるなら長打力を比べて濱田勝負を選択といったところだろうか。結果は吉と出て濱田を凡打に抑えてスリーアウトチェンジ。

 

粘って抑えるとご褒美がもらえる流れなのか、その裏に先頭の坂本がヒットで出塁し、パラウィラが凡退ながら3塁まで進塁。岡本のあたり損ないの打球がセンター前に落ちて坂本が生還し同点に追い付き、メルセデスの負けが消えた。

 

6回は下位打線相手だった事もあってか、メルセデスをまだ続投させた。ここもランナーを出すけれど、バント失敗にも助けられて無失点で切り抜けた。球数117球3失点、勝ち星は付かなかったけれど、一度崩れるとダメになるメルセデスにとって、成功体験となるような試合になったと思う。

 

その後は両者リリーフでつないで9回を迎える。8回途中から登板した中川は抜群の安定感で、8回の火消しと9回を3者凡退に抑え、2役を難なくこなしてくれた。

一方のヤクルトは9回は石山がくるのかと思っていたら大下がマウンドに。ウチは石山からは結構打っているので、そのあたりのデータを見ての判断なのかもしれない。

 

ヤクルトの勘案虚しく、先頭の中島が三遊間を破るヒットで見事に出塁を果たす。これで猛打賞。途中交代の多い中島だけど、この試合では最後まで残しておいて助かった。

そして走の切り札増田の登場。期待を裏切らず尚輝に対する2球目で盗塁成功し、無死2塁とサヨナラが近づく。打席の尚輝は、例え凡打でも引っ張れば増田が3塁に進んで犠牲フライも狙える状況を作れる。しかしここで何もならない内野フライを打ち上げてしまい一死2塁。前日は逆転タイムリーを放ったけれど、こういう場面で最低限ができないあたり、スタメンを確約されない要因だろう。

 

次は9番投手の打席だったので、ここで打の切り札亀井登場、と思ったら若林が打席に。1塁が空いている状況だったので、亀井を出すと勝負を避けられて歩かされる可能性を嫌ったのだろう。若林はファーストゴロに倒れるもその間に増田が進塁して二死3塁となる。尚輝に求めていたのがコレ。

 

打順が1番に帰って坂本。ここは申告敬遠となり二死1・3塁。2番にはパーラが脚の具合が悪いようで6回に退いていたため松原が入っていた。ここで満を持して亀井がコールされる。対するヤクルトサイドも大下に代えてマクガフを投入。左の中澤かとも思ったけれど、今年の亀井とマクガフの対左右の成績を比べての判断のようだ。高津監督はデータ重視の采配なのだろう。

 

勝敗はたった1球で決し、外角高めのストレート初球を狙い打ちした打球がセンター前へと運ばれ、3塁ランナー増田が悠々生還。若林の進塁打も活きた形となって、見事なサヨナラ勝ちとなった。

 

今まで見られなかった負けている展開での我慢の采配。それに応えた選手が同点に追いつき、ここぞの一手で勝ちを収めた。選手の踏ん張りとベンチワークが一体となった試合で、チーム状態の良さが伺えた。

 

 

以上。

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