ピッチャー増田大輝
阪神11-0巨人(甲子園)2020.08.06
ぐうの音も出ない完敗だったので、ひとまず投手増田大輝の話題から書いていこうと思う。
0-4で迎えた8回裏阪神の攻撃、マウンドには巨人5番手の堀岡。ヒット、エラー、タイムリー、四球、タイムリー、押し出しと、アウトを一つも取れずに3失点。ようやくアウト一つとるも、代打中谷に満塁ホームランを放たれ計7失点で0-11となりゲームが壊れた。
押し出しの後も堀岡を代えずにいたあたりから、ピッチャーを使いたくないというのが伺えた。けれど満塁ホームランで7失点とあっては流石に続投させるわけにもいかず降板となる。
中継見ながら仕方無しに大江あたりが出てくるのかなと思ってたら、かすかに聞こえる場内アナウンスから「ピッチャー…ダ」とリリーフでは聞き慣れない選手名が。ウチに○田っていう中継ぎピッチャーいたかな?と頭を巡らせていると、画面上のマウンドには笑顔の増田大輝(野手)が映し出された。
一瞬言葉が出ずに驚いたけれど、投手を出し渋っていた様子を鑑みて納得。カード勝ち越しを決めていて、この試合はもう白旗を上げる展開、過密日程で投手の肩も作らせたくない状況だったので合理的で意味はかなりある。けど行った後の周りからの批判やらを考えたら、実際にその決断をするのは容易ではないと思う。しかも歴史と伝統としがらみの巨人なわけだし。周りに文句を言わせないほど実績を十分積んで、チーム事情を誰より考慮している原監督だから出来た芸当だろう。
増田は意外とスピードのある直球と球速差のあるスライダーを丁寧に投げて、近本、大山を打ち取り、無失点でこの回を切り抜ける事に成功。二刀流を宣言した戸根より先にこんな事になるとは。今年は色んな選手が色んな事に取り組んでチーム総動員な雰囲気なので、まだまだ隠し玉がありそうな気がする。
さて試合序盤の方は、メルセデスが前回登板で結構投げた影響か、ボールが真ん中に集まる悪い時の傾向が現れていた。得意の阪神戦だったけれど、蓄積した疲労には勝てなかったのだろうと思う。
対して阪神先発の高橋遥人は制球・球威ともに抜群で、6回までに11個の三振を奪う快投。今年初登板という事もあってか、メルセデスとは対象的に余裕しゃくしゃくといったピッチングだった。登板を重ねれば質は落ちてくるだろうし、次回対戦があってもこうはいかないと思うので引きずらないようにして欲しい。
以下この試合のその他出来事をざっくりと。
沼田、公式戦プロ初登板。メルセデスの火消しには失敗。
宮國、2イニングを4奪三振パーフェクト。ノープレッシャーだと本当に良い投球する。
田中豊樹、1イニングを6球で終わらせる。今思えば跨がせとけば良かったかも。
以上。