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プロ野球選手契約関連ルールのまとめ

次の記事のための前準備記事。

 

【支配下登録選手】

1軍の試合に出場できる資格を持つ選手。各球団70名まで登録が可能。契約期間は最長2月1日〜11月30日。

支配下登録選手になる資格としては、日本人であれば(育成契約含む)ドラフトを経由する必要がある。外国人に関してはこの限りではないが、外国人枠によって1軍の試合に出場させられる人数は制限されている。

12月1日に、球団が次年度も契約を継続する所属選手に関しては、次年度契約保留選手名簿に記載をし公表する。この名簿に記載されない選手は次年度所属先未定の自由契約となり、こちらも公示される。

 

【育成契約選手】

支配下登録選手とは別に、人数の上限なく球団が保有できる選手。支配下登録選手と同様契約期間は2月1日〜11月30日。ただしNPB公式戦の出場はファームの試合に限られ、そのファームの試合も1試合5名までの出場制限がある。

球団が育成契約選手を保有するためには、7月末時点で支配下登録選手を65名以上保有している必要がある(それ以前は64名以下でも問題はない)。

育成契約と銘打っているが、怪我などで1軍出場を見込めない有力選手の支配下登録枠を空けるために利用される傾向もある。

シーズン中に育成契約の選手を支配下登録する期限は7月末までとなっている(26歳以上の契約初年度の外国人選手は3月末)。なおシーズン中の支配下選手から育成選手への契約切り替えは禁止となっている。

 

【自由契約と任意引退】

どの球団とも所属交渉をできる状態が自由契約である。ドラフト以外で入団先を探す選手はこの状態になる必要がある。選手の保有権は現所属球団が握っており、基本的には選手自らの意思で自由契約になる事はできない。

プロ野球選手はNPB会社と雇用契約するけれど、所属先の部署(球団)を選ぶ事はできない、というのが分かりやすい例え。

球団の同意を得られない退団は任意引退扱いとなり、その選手の保有権は引き続き現所属球団が握り続ける。つまり現所属球団が当該選手を自由契約にしない限り、他の球団でプレーする事はできない。

引退=休職状態と考えれば、元の部署が所有権を持っているというのもしっくりくる。

 

【契約更改】

翌年も同一球団でプレーするにあたって年俸をいくらにするか選手と球団で決めること。

契約期間の終わった12月から行われる事が多いが、早々とシーズン終了直後に行う球団や選手もいるため、特に交渉開始時期に決まりはないものと思われる。

交渉終了の期限も定められていないが、2月1日までに交渉がまとまらない場合は、当該選手は春季キャンプを自費で参加する事になってしまう。

有力選手になるとFAでの他球団やメジャーへに流出を防ぐため、球団が高額複数年契約を提示するのがトレンドになっている(複数年契約でも手続き上は毎年契約を結び直している)。

 

【最低年俸】

育成選手は240万円、支配下選手は440万円。

ただし1軍に150日以上在籍した選手の最低年俸は1600万円となる。

 

【減額制限】

年俸アップに制限はないが減俸には限度額があり、元の年俸が1億円以下は25%、元の年俸が1億円を超える場合は40%となっている。限度額以上の減俸を提示する事も可能だが、選手が承諾できない場合は球団は保有権を失い、当該選手は自由契約となる。

 

【年俸調停委員会】

減額制限以外の面で双方折り合いがつかない場合は、年俸調停委員会に調停を申請する事ができる。選手がこの委員会の裁定をも承諾できない場合は任意引退選手となってしまう。任意引退選手の保有権は現球団となるため、自由契約選手と異なり他の球団との契約交渉は行えない。

 

【戦力外通告】

球団が保有する選手に対し、育成契約含めて来季は契約を結ばない事をあらかじめ通達する制度。戦力外通告を受けた選手は任意引退か自由契約となる。トライアウトなど次の所属先を決める機会を、契約期限ギリギリの解雇通告による準備不足で損なわないための措置である。

戦力外通告期間は2回あり、第一回目は10月1日〜クライマックスシリーズの前日まで。第二回目はクライマックスシリーズ終了翌日〜日本シリーズ終了翌日まで(日本シリーズ出場チームは5日後まで)。

なおこの期間に、減額制限を超えた減額をする選手に対しても通達をする必要があり、その減俸を承諾できない選手も事実上の戦力外通告となり自由契約となる。

 

【FA制度】

選手自らの意志で自由契約となり、任意の球団と契約交渉を行える権利。1軍の出場選手登録145日を1年と換算し、高卒入団の選手は8年、それ以外の選手は7年経過すると権利を得ることができる。

FA宣言すると、移籍するしないに関わらず1月中旬の公示までは支配下登録から外れる事になる。

細かいルールは下記を参照。

FA制度(Wikipedia)

 

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