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引き分けに見るチーム事情

中日2-2巨人(名古屋ドーム)2020.08.09

 

充実したリリーフ陣と打てない打線、今のチーム状況を如実に表わしている引き分けだった。

 

中日先発のヤリエル・ロドリゲスは、常時150kmを超えるストレートと落ちるスライダーが武器のパワーピッチャータイプ。そのストレートにクセがあって、打者の手元で少し沈むような変化をしていて巨人打線はゴロを量産。6回までノーヒットと抑え込まれる。

テンポ良く投げてくるので、術中にハマってあっという間に試合終盤を迎えてしまった。そんな中、7回に大城とウィーラーが連続長打で得点し、初先発ノーヒッターを誕生させるという屈辱を何とか免れた。

その後一死満塁から代打亀井が技ありの犠牲フライで同点に追い付くも、反撃はここまでに終わる。

 

一方巨人の投手陣は宮國がショートスターターとしてマウンドに立った。阿部に2ランを許すもののそこまで悪くない内容だったと思う。本当に内容が悪かったのは今村で、制球が定まらずランナーを溜めてしまうピッチング。粘りと鍵谷と大江の奮闘で失点こそしなかったが、試合後に再びファーム行きを宣告された。

その後はリリーフリレーで無失点で繋ぎ、最後は田中豊樹が難なく締め、中日打線を10回2失点で抑えて引き分けに持ち込めた。

 

リリーフ陣には次回カードからデラロサが戻ってくるようで、今後さらに高木京介も加わったら完成形になる見込み。大竹が1イニング任せられるか怪しい気もするけど、コントロールが改善したビエイラもいるので、誰かしら穴が出来ても埋められるような気はする。

 

目下問題なのは打撃陣。貴重な同点打を放った亀井はどうもどこか負傷しているようで、スタメンでの出場は厳しい模様。代打できっちり犠牲フライを打てるあたり、去年の阿部の役回りをこなしており、年齢を考えたらこれが本来あるべき状況だろうとも思う。むしろ亀井の代わりに1番を勤められる人材がなかなか出てこない事が問題。

 

亀井の凄みは自ら出塁できるのとランナーを返せる事。それでいうと今のところは北村が一番しっくりきてるようなので、相手投手の左右関係なく起用してみる段階かもしれない。尚輝はゴロ凡打が多いのと、重信は三振が多いのが目に余る。松原は打席が少ないので未知数な所が多いけど、四球を選べてないのは、功を焦る余り振りにいっちゃってる結果だろうか。

 

で最大の問題点は坂本と丸。2人とも20打席近くヒットが出ていない。去年はどっちかが駄目な時もう片方が打ってるイメージだったけど、今は両方とも打てない状況が続いているので、そろそろ打順を離した方が良いと思う。どっちかを5番か6番に置いて、比較的調子の良いウィーラーか大城を3番に入れるのが手頃な応急処置じゃなかろうか。

いずれにせよ、2人とも調子を取り戻してくれない事には、9月10月の連戦を乗り切れないので、貴重なこの2日間の休養で復調に向けて整えて欲しい。

 

 

以上。

目先の敗北とその先にあるもの

中日3-1巨人(名古屋ドーム)2020.08.08

 

前回危険球で途中退場となった先発畠。この日の出だしも抜ける球が目立ち不安がよぎるけれど、徐々に制球が安定しだして、中日打線を6回まで1安打無失点に抑えるピッチング。

一方相変わらず冷え冷えの巨人打線は、中日先発の2年目勝野を打ちあぐねてランナーを溜める事ができず。岡本が低空のバックスクリーン直撃弾を放って先制点を上げるも、そのわずか1点のみで7回まで進んでしまう。

 

7回表、中日は勝野から福へ投手交代。その代わり端をパーラがセンター前へ弾き返してノーアウトでの出塁を果たす。

追加点が欲しい場面だったので代走や送りバントするかと思ったら、7番の尚輝に託す形に。フルカウントになってからエンドランを仕掛けるもボールがフェアグラウンドに飛ばず何度か仕切り直しに。11球目、ようやく会心のあたりが飛ぶも、サードの高橋周平が横っ飛びでキャッチして2塁へ送球し、パーラがアウトで一死1塁となってしまう。

 

しかし次の8番炭谷が1・2塁間を破るヒットを放ち、尚輝が高速走塁で3塁到達。一死1・3塁とこの試合最大のチャンスを作り出した。巨人サイドには判断が難しい場面となったが、ベンチは畠続投を選択しそのまま打席に向かわせる。

畠はバントが上手いので、1塁ランナー炭谷を送って、あわよくば3塁ランナーの尚輝がホーム突入、というような手をやってくるかなと期待してたら、ここでは普通にバットを振らせて三振に終わる。何かやって塁上に畠が残るのを嫌ったのだろうか。

二死1・3塁で打順がトップに帰り、1番重信に代打中島が送られるも凡退でチャンスが水の泡に。畠続投を優先して消極的な采配になり追加点を逃した。

 

これ以前の6回には、先頭の坂本が四球で出塁した場面があり、不調の丸の打席だったので送らせる選択肢もあったはず。7月中旬くらいにこれでもかとバントさせまくっていた時期があったけど、それ以降またバントしない采配に戻っている。その時期も坂本丸が不調だった時期なので、今も同じように扱っても良い気がする。やはりリードしている時は極力動かないというポリシーが働いているのだろうか。

 

畠は結局1-0のまま7回裏のマウンドに登ることになった。ワンアウトはとるも、6番アリエルの内野安打、井領のライト前で今度は逆に一死1・3塁のピンチを背負ってしまう。打席には不調の福田だったが、畠がインサイドへ投げきれなかった直球を捉え、左中間スタンドへ運ばれ1-3と逆転されてしまう。

ランナーが二人出た時点で交代という策もあったけれどベンチは動かず。それどころか、失点後の畠も続投させた。そこまでしてリリーフを出し惜しむ意図がよく分からない。月曜火曜と2連休なのだから、この試合と次の試合に多少無理させても回復させる時間はあるはずなのに。

 

敗れはしたものの、畠が100球超えても投げられる事が分かったのは収穫だろう。後は投球後にどこも痛めてなければ一安心。

思えば最近の傾向として先発をできる限り長い回投げさせるというのはあると思う。ひょっとしたら今は先発の耐久度チェックに当てるために多少無理をさせているのかもしれない。9月に長期連戦を控えているので、それを見据えて今の内に投手の資質をしっかり把握しておきたい思惑だろうか。

2位とのゲーム差が3と縮まり、近々に首位陥落してもおかしくない状況となった。けれどシーズンの勝負所はまだ先にあり、そこでいかに戦力が整っているかがより重要なのかもしれない。畠に賭けたこの1敗が最終的にどう影響してくるだろうか。

 

 

以上。

連日の完敗に思うビハインドエースの存在価値

中日7-1巨人(名古屋ドーム)2020.08.07

 

前の試合に続き、超出来の先発に手も足も出ずに完敗。冷え冷え打線じゃどうにもならん。裏でDeNAとヤクルトが潰し合ってくれてるのでゲーム差は変わらずだけれど、今の内にチームを立て直して欲しいところ。

 

中日先発の大野のストレートが終始ギッチギチに決まり、それと落ちるツーシームとのコンビネーション。ほぼこの2球種だけでやられてしまい、こちらの先発も対抗して投手戦に持ち込まないと試合にならないような内容だった。

 

けれど巨人先発の田口は出だしに失敗。ボールが高めに浮いて思うように決まらず、2回に長打を集中して浴びて4失点。この時点で試合が決まってしまった。

この失点は、広い名古屋ドームに対してレフトのウィーラーというミスマッチを突かれていたようにも思えた。後にレフトに入った重信が8回に際どいファールフライに追い付く様を見たりすると、このカードではウィーラーをレフトに置かない方が良い気がする。

 

この日の田口は中5日。畠、田口、今村の並びだと右左左と左が続くからという謎理論でスライドさせられ、出足の様子からうまく調整できなかったように思える。右右左だった菅野、戸郷、メルセデスの順番はイジらないので、腑に落ちない理屈。

 

田口は6回の打席が回ってきたところで交代。6回と7回は沼田が任せられるが、四球を3つ出す制球難で、7回には追い込んで決めきれなかったとこを阿部にガツンとスタンドに放り込まれて失点し降板。試合後に2軍行きが言い渡された。

前日の堀岡といい、勝ちパターンのクオリティとの差が顕著になって、ビハインドで投げる投手への目が厳しくなっている様子。そう考えると宮國って結構良い投手だなと思えてしまうのはまやかしだろうか。

 

最近の勝ち方を振り返ってみると、先発同士の投手戦の末に勝ち切るか、代わった相手の中継ぎを打ち崩して勝つかのパターンな気がしている。

なので、桜井、メルセデス、田口の時のように、先発が早い回で失点してしまうと負けゲーム濃厚な気配。それでも相手の中継ぎを打ち崩せればまだ勝ち目はあるはずなので、ビハインド時に失点せずにイニングを消化していければ勝ちをもっと拾えると思う。

 

最近でいうと、7月24日の今村が2回5失点で降板した試合、3回以降をリリーフリレーでつないで無失点を維持し、7回に打線がヤクルト3番手の梅野を捕まえて同点に追いついた展開が理想に近い。ここでも宮國が3イニング途中まで投げていて、試合を壊さないための屋台骨のような活躍を見せていた。(脱水症状になっちゃったけど)

 

ここまで書いて何が言いたいかというと、第2先発の存在が重要なんじゃないかという事。一軍に帯同しながら不定期にビハインドゲームを壊さないよう複数イニングを投げ、翌日はベンチ外で休養。たまにローテの谷間で先発をしてもらえるような役回り。

いまのリリーフ陣でその任を全うできそうなのが宮國のみなので、もう1枚ベンチに置いて欲しいところ。鍬原や野上、澤村、今村辺りが適任じゃないかなと個人的には思っている。

敗戦処理というと聞こえは悪いけれど、今年は総力戦なので、試合の再建役を任せられる投手の縁の下の活躍で勝ち星をもっと拾えるようになって欲しい。

 

 

以上。

ピッチャー増田大輝

阪神11-0巨人(甲子園)2020.08.06

 

ぐうの音も出ない完敗だったので、ひとまず投手増田大輝の話題から書いていこうと思う。

 

0-4で迎えた8回裏阪神の攻撃、マウンドには巨人5番手の堀岡。ヒット、エラー、タイムリー、四球、タイムリー、押し出しと、アウトを一つも取れずに3失点。ようやくアウト一つとるも、代打中谷に満塁ホームランを放たれ計7失点で0-11となりゲームが壊れた。

 

押し出しの後も堀岡を代えずにいたあたりから、ピッチャーを使いたくないというのが伺えた。けれど満塁ホームランで7失点とあっては流石に続投させるわけにもいかず降板となる。

中継見ながら仕方無しに大江あたりが出てくるのかなと思ってたら、かすかに聞こえる場内アナウンスから「ピッチャー…ダ」とリリーフでは聞き慣れない選手名が。ウチに○田っていう中継ぎピッチャーいたかな?と頭を巡らせていると、画面上のマウンドには笑顔の増田大輝(野手)が映し出された。

 

一瞬言葉が出ずに驚いたけれど、投手を出し渋っていた様子を鑑みて納得。カード勝ち越しを決めていて、この試合はもう白旗を上げる展開、過密日程で投手の肩も作らせたくない状況だったので合理的で意味はかなりある。けど行った後の周りからの批判やらを考えたら、実際にその決断をするのは容易ではないと思う。しかも歴史と伝統としがらみの巨人なわけだし。周りに文句を言わせないほど実績を十分積んで、チーム事情を誰より考慮している原監督だから出来た芸当だろう。

 

増田は意外とスピードのある直球と球速差のあるスライダーを丁寧に投げて、近本、大山を打ち取り、無失点でこの回を切り抜ける事に成功。二刀流を宣言した戸根より先にこんな事になるとは。今年は色んな選手が色んな事に取り組んでチーム総動員な雰囲気なので、まだまだ隠し玉がありそうな気がする。

 

さて試合序盤の方は、メルセデスが前回登板で結構投げた影響か、ボールが真ん中に集まる悪い時の傾向が現れていた。得意の阪神戦だったけれど、蓄積した疲労には勝てなかったのだろうと思う。

対して阪神先発の高橋遥人は制球・球威ともに抜群で、6回までに11個の三振を奪う快投。今年初登板という事もあってか、メルセデスとは対象的に余裕しゃくしゃくといったピッチングだった。登板を重ねれば質は落ちてくるだろうし、次回対戦があってもこうはいかないと思うので引きずらないようにして欲しい。

 

以下この試合のその他出来事をざっくりと。

 

沼田、公式戦プロ初登板。メルセデスの火消しには失敗。

 

宮國、2イニングを4奪三振パーフェクト。ノープレッシャーだと本当に良い投球する。

 

田中豊樹、1イニングを6球で終わらせる。今思えば跨がせとけば良かったかも。

 

 

以上。

戸郷最長、久々藤浪、ポスト亀井

阪神1-4巨人(甲子園)2020.08.06

 

戸郷と藤浪、お互い甲乙付けがたい投手戦だったけれど、結果効率よく点を入れた巨人に軍配が上がった。テンポ良く進みすぎて、投手戦の割に緊張感が無かったところはある。ともあれカード勝ち越し決定。

 

戸郷は低めに集める丁寧なピッチングを終始披露した。この試合は低めの変化球主体で組み立てていたようで三振を量産。特に自信最長の7回を投げ終えた時の梅野から奪った三振は、フルカウントの瀬戸際でボール球を振らせる余裕の投球で、また1段ステップを登ったような印象を受けた。

 

それだけに、8回になった途端にセンター前の連打を浴びて降板したのは残念だった。低めのボールを狙ってセンター返ししているようなバッティングだったので、阪神サイドがここにきて攻め方を変えたのかもしれない。投球パターンを変えれば対応できたかもしれないけど、自信最長イニングの場面で変えるのは難しいのかもしれない。ここでの交代は妥当だと思う。

1軍ローテを守りながら着実に成長している戸郷、この感じだと年内に完投する日が来てしまうかもしれない。

 

後を受けたのはパーフェクト継続中の高梨。福留は抑えるものの、近本にセーフティバントを決められて移籍後初のヒットを許してしまう。小技で決められたあたり、近本も難敵だと認めての事だろうし、これもある意味勲章だと思う。

一死満塁の状況、高梨は次の糸井には理想的なショートゴロを打たせる事に成功。ゲッツー無失点でチェンジ、と思ったらセカンドの尚輝がファースト送球の前にもたつき、一塁がセーフとなって失点してしまう。

 

二死1・3塁でサンズを迎える状況となり高梨から大竹にスイッチ。サンズに対して追い込むもののボールを見極められて苦しい大竹。結局決め手にかけて四球となり二死満塁、4番大山を迎える。

この試合一番緊張感のある場面、しかし2球目の浮いたスライダーを大山が打ち損じてショートゴロとなり、盛り上がった場面はあっけなく終了。この試合一番の難所を乗り越えた。

 

阪神の先発は藤浪、前回対戦がいつだったか定かではないけれど、記憶の中では東京ドームで7回くらいまでアウトロー中心に見事に制球して、1個の死球から嘘のように崩れていった試合が鮮明に残っている。

それと比べるとこの日の藤浪は球の速いコントロール荒めのピッチャーという印象で、突如荒れるというより、元々このくらいの荒れ具合ですよ、という感じのピッチングだった。

ただそれで持っているものが良いので、カットボールとフォーク、自慢の速球で藤浪が主導権を握っていて、巨人打線は終始自ら突破口を開く事ができなかった。

 

それでも得点ができたのは、藤浪自ら招いた出塁によるもの。3回の得点は先頭の尚輝にストレートの四球を出し、戸郷が送ってこの日1番の若林が技ありタイムリー。6回の得点はピッチャーバッターの戸郷のあたり損ないのゴロを藤浪が処理出来ずに出塁を許し、坂本がヒットで走者を溜めて、4番岡本が外の直球を狙い打ってフェン直2点タイムリー。大城も続いて追加点で計4点ゲットという流れだ。

セットポジションになったらヒットが出たのが偶然なのか分からないけれど、次回対戦の時は粘って四球を獲得するなど、自ら出塁してチャンスを作り出して欲しい。

 

前述の中で若林が1番に抜擢された事に触れたけれど、意外だったのがライトで起用された事。パーラでも松原でも重信でもなく若林なのは、期待値の現れなのだろうか。それで結果に繋がっているのだから原采配恐るべし。

 

日曜日に先発投手を一人上げる関係で、

野手から一人落とされる事が示唆されている。恐らく若林、重信、松原のうちの誰かだろうと思うので、生き残りを欠けたレースは若林が一歩リード、松原も最近ヒットを打っているので、重信の立場が苦しいといったところか。

それにしても指揮官は最近亀井の後釜、左打ちの外野手の1番バッターを見つける事にご執心な模様。フォームが段々亀井に似てきている尚輝じゃダメなんすかね。ちなみに当の亀井はここ数試合出番なし。ベンチで明るくしていたのでただの休養だと思われる。

 

 

以上。

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